新しく入ってきた主婦の寧々さんは大人しくてすごく丁寧な人だ。「・・してくださいましてありがとうございます」と深々とお辞儀をする。この病院ではまだ菌が検出されていないために治療が開始されておらず、いまだにどうなるのか不安な状態が続いている。
入院となったとき「途方に暮れるとはこういうことをいうのか」としみじみ思ったそうである。咳が続いていたわけでもない寧々さんの場合は、急なことだったし、子供もいるのにご主人は出張中だしで、途方に暮れるのはもっともなことだと思う。「現実を受け入れられない自分が情けないです」と言うので、「そんなこと無い。それが普通よ」と皆で励ます。
キムさんも初めは怖くて言葉も分からないし、ひとり病室で泣いていたという。志村さんは別の病気で入院、快復して退院後10日経ってから、菌が検出されたのでもう一度入院してくださいと連絡がきた。リターンズとなって結核病棟に入ってきたという珍しいパターンだ。
わたしは診断がつくまで数ヶ月かかったために逆にはっきりして安堵した部分もあったような気がする。来週テレビの取材が入ってインタビューされるそうなので、少し頭を整理しておこう。
今日は午前中にお風呂に入ったり、何人か保健師さんが来たり、検査があったりでちょっとバタついた一日だった。調子がいいので仕事も少ししてみた。